大泉洋

大泉洋(小)「ねえ シャロンおばちゃん 教えて」

大泉洋(小)「僕は―――いざという時役にも立たないダメ人間です・・・・・・って英語で何て言うの?」

シャロン「・・・・・・・ 何それ。そんなの訊いてどうすんの?」

大泉洋(小)「いつか外人の友達ができたら言うんだよ。なんか よく使いそうだから」

シャロン「・・・・ 何かあったの?」

大泉洋(小)「いいからさあ~~~~っ 教えてって」

シャロン「・・・・・ そうね。今ムッタが言った文の英訳じゃないんだけど。 もっとシンプルな言い回しがあるわ」

カキカキカキ

シャロン「はいこれ」

大泉洋(小)「・・・・・え~~~と イッツ ア」

シャロン「"It's a piece of cake" それを直訳すれば『ケーキ一切れ分』―――ってことになるんだけどね 違う意味もあるのよ」

大泉洋(小)「なるほど・・・・。『僕はケーキ一切れ分の価値しかない、あっけない、ダメ人間です』・・・・って意味か・・・」

シャロン「ふふ・・・っ まあ そうね。 自由に使っていいわよ」

 

《♯120》 一切れのケーキ

ー---1X年後ーーーー

カキカキカキ・・・

シャロン("料理" "裁縫" "文字を書く"

細かな手作業から できなくなっていく・・・・・

か・・・)

シャロン「あ~~~あ。なんて、ヘタな字・・・・・」

くしゃ くしゃ

スッ・・・

 

大泉洋「なんの根拠もなく 口から出まかせを。何が・・・・"誰よりも先に月に行く"だよ・・・・!」

弟「・・・・ シャロンを安心させるつもりで あー言ったんだろ? シャロンの別れ際の笑顔も そーいうことだろうよ」

大泉洋「・・・・。俺 T-38の筆記テストで最低点だった・・・。ここで出遅れた奴は宇宙まで10年待つって噂だ」

弟「んあ?」

大泉洋("チクショー" "こんな大事な時に結果をだせねえ・・・・" "「いざという時役にも立たない」" "「ダメ人間」・・・・!")

弟「誰がどのタイミングでミッションに任命されるのかは、正直俺にもわかんねーけどさ もし、筆記テストの点数順が任命順になるってんなら、俺はまだ宇宙に行ってないと思わん?」

大泉洋「・・・・・」

大泉洋("シャロンの病気は" "いずれシャロンの手足の自由を奪う"

"耳は聞こえるけど" "話せなくなる"

"目は見えるけど" "まぶたを開くことが できなくなってしまう"

"そうなる前に 俺は・・・・!" "見せられんのか・・・・!?"

"シャロンの見たがっている" "小惑星の姿を・・・・!!")

 

せりか「あれ・・・・ 今日は一人なんですか?南波さん」

大泉洋「せりかさん・・・ なんかまだみんなでわいわい食べれる気分じゃなくてさ」

せりか「わかります」

大泉洋「ていうか、せりかさん・・・・ お昼それ1個?」

苺のショートケーキ。

せりか「え・・・・ いや・・・ 食後の"別腹"というやつです」

大泉洋「"It's a piece of cake"・・・・って英語使ったことある? せりかさん」

せりか「いえ ないですけど・・・・ 意味は知ってますよ "楽勝だよ" ・・・ってことですよね」

大泉洋「そう "楽勝だよ"。 昔、シャロンが教えてくれたんだけどさ、この言葉。でもそん時、本当は もっとネガティブなセリフの英訳を頼んだんだ そしたら」

"It's a piece of cake"

大泉洋「―――って、堂々とウソを!」

大泉洋「まあ・・・・ 本当の意味は高校ん時に知ったワケだけど・・・・ それでもあれだ・・・そーいうウソなら、平気でついちゃう人なんだよな シャロンて」

せりか「月面望遠鏡の約束のこと、シャロンさんから聞きましたよ」

大泉洋「え・・・・」

せりか「私がISS搭乗希望するのは、難病に効く新薬開発に貢献するためです。特に・・・・私の父を苦しめた"ALS"を この世から失くしてしまいたいんです」

せりか「私も・・・シャロンさんと約束したんです。自信もないのに・・・・。シャロンさんの病気に効く薬を 私が生み出してみせるって」

 

"翌朝―――。シャロンからメールが届いた"

"「無事 日本に到着です」"

"「私は明日から張り切って、月面望遠鏡の製作手順書を作っていきます」"

"私のことは心配しないで訓練頑張ってね。ムッタ"

"私も  3年後か  4年後かに"

"あなたに月面望遠鏡建設計画の全ての説明を伝えに行く予定です"

"「覚えることだらけよ」" "「覚悟はいい?」"

 

ヴヴヴヴヴヴヴ    ピ。

シャロン「ンーーー!」

シャロン「言ってくれるじゃないの ムッタ・・・・!」

 

大泉洋("シャロンを元気づけられるような文章は考えても、考えても、生みだせず")

大泉洋("ケーキ一切れ分とだけ 返信した")

----It's a piece of cake----

 

以上、いつか言ってみたいセリフでしたっ。